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正解が存在しない問題を、自分で考える方法とは?「自問自答」ではじまる、人との関係づくり

1000円以内でジブンを磨く、読んでおきたいオススメBOOK

Vol.5

正解が存在しない問題を、
自分で考える方法とは?
「自問自答」ではじまる、人との関係づくり

『あなたの話はなぜ「通じない」のか』

山田 ズーニー
ちくま文庫/筑摩書房
480円(税別)

自分の「想い」が相手に伝わる。そう実感できるときって、その人とつながったという手応えがありますよね。でも、それを意識的に、そして技術的にできている人ってあまりいないのではないでしょうか。

「伝わる」っていうことは、「伝える」こととは違いますよね。ちょっと乱暴かもしれませんが、「伝える」っていうのは、自分が言いたいことを一方的に話すこと。「伝わる」っていうことは、自分と相手との間でコトバのやりとりがあり、そこに共感が生まれ、理解され、分かり合えることではないかと思うのです。そんなことは普通だよって言われる人がいるかもしれません。でも、初対面の人や前提の通じない相手、目上の人とのコミュニケーションではどうでしょう。

そこでオススメするのが『あなたの話はなぜ「通じない」のか』(著者:山田ズーニー)です。著者である山田ズーニーさんは、進研ゼミ小論文編集長として高校生の「考える力・書く力」の育成の取り組んだ後、現在は文章表現力・コミュニケーションの教育に携わっています。本書には、この経験・体験から生み出された「基礎のキソ」が丁寧に紹介されています。

ではその「基礎のキソ」ってなんでしょう。簡単に言ってしまえば、実際のコミュニケーションの場における技術ではなく、その前段階の「備え」とでもいうのでしょうか。たとえば、「言いたいことはあるんだけど、それが自分でもはっきりしない」といったことってありますよね。じゃぁ、その「はっきりしない」を「はっきりさせる」にはどうすればいいのでしょう。それを著者は「考える行為」と言っています。

いま私たちは、自分自身の考えを洗い出し、自分の意見を打ち出していくことが求められています。社会人になれば、仕事上のあらゆるシーンで直面することです。でもあらためて考えてみると、私たちは自分の意見を打ち出していくための教育を受けていません。本書は、この「考える方法」にもっとも力点が置かれています。そのポイントとなるのが、「問い」の発見。問題が提示されたとき、「答え」を探すのではなく、考えるのに有効な具体的な小さな疑問を洗い出すこと。そのために著者は、「自分は、自分にとっての良いインタビュアーになることを目指そう」と書いています。

「自問自答」によって、自分の中から納得のいく意見を引き出すこと。本書は、その大切さを丁寧に教えてくれます。

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