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見つけた!現役大学生の"夢達人"

見つけた!現役大学生の夢達人 VOL.1 堀越 裕太さん 獨協大学 経済学部 3年「貧困問題への挑戦。サッカーで世界を笑顔にしたい」

堀越裕太さんは、獨協大学経済学部に通う3年生である。現在、小学校の時から夢中になってきたサッカーをサークル活動で続けつつ、世界の貧困問題に目を向け学生ボランティア団体「スマイルプロジェクト」に参加。「貧困問題に対して自分に何ができるか分からないけど、とにかく動くことが大切だと思う」と語る。

このインタビューの中で、堀越さんは「動く」という言葉を何度も口にした。それは、動くことでしか答えが見つからないと思うから。考えてから行動するのか、行動しながら考えるのか、どちらがベストなのかは断定できないが、堀越さんから伝わってくのは、行動した人間だからこそ持てる客観的な視点と自身の力量に対する評価だ。行動し、考え、迷い、また行動する。きっと堀越さんは、いつまでも立ち止まろうとせず、答えを探し続けるのだろう。

堀越 裕太さん  獨協大学 経済学部 3年
獨協大学サッカーサークルBOA,CORTE所属
1988年 7月26日生まれ
千葉県出身
血液型:?(本人不明)
趣味:料理(これからチャレンジ)
特技:日焼け
サッカーサークルと同時に、学生ボランティア団体「スマイルプロジェクト」で活動。サッカーで世界が少しでも笑顔になればと願っている。現在は主に、世界中の貧困地域にサッカーボールを届けるプロジェクトを推進している。この夏、自らの意思で国際ボランティアに申し込み、ケニアにサッカーボールを届けた。

「とても濃すぎる日々だった。この夏のケニアでの体験」

堀越さんとはじめて会ったのは、2009年8月7日(金)のことだった。そのとき堀越さんは、とても嬉しそうに今夏の計画を話してくれた。「来週からケニアに行ってきます。自分の手でサッカーボールを届けに行くんです」
スマイルプロジェクトを通じて様々な活動をしていたものの、いつしか堀越さんの中にひとつの疑問が生まれた。それは本当に喜んでもらっているのだろうかということだ。日本で活動していても、貧困地域の子供たちがどう感じているのかは分からない。自分の目で確かめたい。体で感じたい。そう思った堀越さんは、NPO法人NICEが企画する国際ボランティアプログラムに申し込んだ。

編集部
「どうでしたか、ケニアは」

堀越
「8月10日から9月1日までの約20日間、一言で表現すれば、毎日が濃すぎる体験でした」

編集部
「サッカーボールは届けられたんですよね」

堀越
「もちろんです。現地に行って、あらためて学校にボールがひとつしかないことを目の当たりにしました。それも僕たちが普段使用しているボールとは比較できないもので、ゴミをビニールで巻いた手作りのものなんです」

編集部
「子供たちの反応はどうでしたか」

堀越
「喜んでくれました。本当に嬉しそうで。行って良かったですね。サッカーで子供たちを笑顔にできることが実感できました。その事実は、僕にとってとても大きなことです」

編集部
「ケニアの子供たちにどのような印象を持たれましたか」

堀越
「とても人懐っこくて、すぐに自分の家に招いてくれるんです。自分の家に来いって。10人以上の子供たちの家を訪ねたのかな。行ってみると家族みんなに温かみがあって、お客さんというよりも人として接してくれました。ケニアの人たちは貧しくても、自分たちの生活に誇りをもっているんでしょうね。そのままの姿を見せてくれます。目に見える部分ではなく、気持ちの温かさが本当に嬉しかった。子供たちだけではなく、大人も含めて。その一方で、ケニアの子供たちは日本の子供たちと比べると、規律がないことにびっくりしました。体育を教えようと思い、大縄をやったんです。でもみんな自分勝手に飛ぶんですね。自分さえ飛べれば良いって感じで」

編集部
「悪い印象はなかったんでしょうか」

堀越
「悪い印象はなかったのですが、残念なことはありました」

編集部
「具体的にはどのようなことでしょう」

堀越
「初対面の子に会ってすぐ、お金をくれって言われたんです。でもその子に対して悪い印象をもったわけではありません。我々自身に対して子供たちが、そのような印象をもっていることが残念でした」

編集部
「他に感じたことは何ですか」

堀越
「あらためて感じたことは、日本で僕は、全てが整った生活をしているんだなぁってことですね。ケニアでは生活すべての場面で自然のものをそのまま使うんです。たとえば食事を作るために火を熾す。その火種のために、木を折り、その木を使って火を熾すんですね」

編集部
「実際に堀越さんもやったのですか」

堀越
「はい。でも木を折ることでさえ大変で、火を熾すことはできない。そんな自分って何なのだろうって思ったんです。だって、人間が生きていくために必要な火を熾すことが出来ないんですから」

編集部
「そのような自分を発見して得たことはありますか」

堀越
「なんでもある生活って、実は怖いんじゃないか。そのような視点を持てたことでしょうか。いま僕の周りにある便利なものが無くなったら、生活できないということを改めて教えてもらいました」

編集部
「帰国した今、あらためて振り返ってみるとどうですか」

堀越
「この経験を常に意識すること。それが大事なんじゃないかと思っています。私は、ケニアにボランティアという目的で行きました。しかし率直に言って、それ以上に学ぶことができた。ケニアの人たちのこと、そして生活そのものを学ぶことができたんです。渡航前、私は、“アフリカ=貧しい”という根拠のない先入観を持っていました。実際に訪問して、その考えは失礼だったのかもしれません。自分の目で見たケニアは、確かに生活水準が低かった。だけどケニアの人たちは幸せそうでした。そこには“貧困ってなんだろう”って、分からなくなってしまうくらいの心の豊かさがあったんです。日本にいたら気が付くことさえできないだろう、人として決して忘れてはいけないことをケニアの人たちから教わりました。あらためて行って良かったと思います。たくさんの人に心配をかけたけど、本当に行って良かった」

「何年後かに、ケニア行きたい。同じ場所を訪ねたい」

この10月、就職活動が本格的にはじまった。大学3年生の堀越さんも例外ではない。でもいま、まだ明確な進路が見つかっていない。自分自身にとってボランティアや国際機関での仕事に、もっとも生きがいを感じるのは分かっている。しかし現時点ではそれを、職業としては考えていないと言う。

編集部
「そろそろ就活の時期ですよね」

堀越
「ええ、でも迷っているんです。明確なものがまだ見つかっていないんです」

編集部
「いまのボランティア活動の延長線は選択肢にないのでしょうか」

堀越
「そうですね。ボランティアや国際機関の仕事は、最も生きがいを感じるのかもしれません。でも今は、職業として考えていません」

編集部
「では、まったく別の進路を考えているのでしょうか」

堀越
「まったく違うのか、と問われればそうではないかもしれません。ケニアでの体験が、いまの僕に大きな影響があるのは事実です」

編集部
「どのような影響ですか」

堀越
「さきほどお話しした便利なものに囲まれた生活と同じことです。ケニアで目の当たりにしたことは、まず病院がないこと。それに加え、薬はとても高くて買うことができない。このような環境でありながら、エイズ感染者がものすごく多いということです。実際にエイズ感染者の方とお話しをしたのですが、とても高くてクスリを買うことさえできない人がほとんどです。エイズに限らず、病院や医者、薬が当り前にないんです。でも僕たちはありがたいことに、ケニアの人たちにとって当り前でないものが、当り前にあるんですよ」

編集部
「その体験から何か思うことはありますか」

堀越
「いま漠然と思っているのですが、医薬品とか食品業界への進路です。たとえばいま話題になっている新型インフルエンザ。もし薬がなければどうなるんだろうって。新しい薬が開発されて多くの人たちの命が救われる。素晴らしいことだと思うんです。でも一方で、世界を見渡せば行き渡らない国がたくさんありますよね、あるいはケニアのように、生活レベルに対してあまりにも薬の値段が高くて人々が手を出せない国もある。そう考えると、医薬品や食品業界の仕事は、世界中に貢献できるチャレンジができるのかもしれない。いま、そう思いはじめています」

編集部
「就職したら、ボランティア活動はやめてしまうのですか」

堀越
「いえ、やめることはありません。いま、スマイルプロジェクトのNPO法人化を進めています。そして、卒業後も活動に関与していこうと思っています」

編集部
「いま堀越さんが思っている将来の希望はなんでしょう」

堀越
「ケニアにもう一度行きたい。この夏訪問した、同じ場所に何年後かにどうしても行きたいですね」

堀越さんにとって「大学」とは?
動いた分だけ成長できる場所

堀越さんにとって「夢」とは?
答えを見つけるためのモチベーション

堀越さんにとって「将来」とは?
足元をしっかりと見ること。そうしなければ将来につながらないと思う

堀越さんがいま最も大切にしていることは?
人。出会い。

もしいま100万円を手にしたら?
世界を見る

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